ケイコの発言:
こんばんは。
雄二の発言:
ハッスルしてるかい?
ケイコの発言:
してないよ。
雄二の発言:
あそう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
手品ブームだね。
ケイコの発言:
まあ。そうだね。
雄二の発言:
会社に、飲み会のときいっつもトランプの手品やりだす先輩が居るんだけどさあ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
その手品は、なんだろ、まあ、そんな大したことないのよ。なんか、引いたカードを当てる、的な。
ケイコの発言:
当てるのはすごいと思うけど。
雄二の発言:
やあ、まあ、すごいんだけど、むしろ、その、飲み会のたびに取り出すトランプを彼がどこに仕込んでるのか未だに分からなくてさあ、そこにみんなびっくりしている。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
だって、その日突然決まった飲み会で「手品やってくださいよー」って振っても必ずトランプ持ってんだよ。
ケイコの発言:
すごいね。
雄二の発言:
世の中に出回っている「トランプ」というものは、もしかしたらすべて彼から広がっていっているのかな、とか考えたことがある。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
すごい手品だよ。
ケイコの発言:
まあねえ。
雄二の発言:
たまにUNO出しちゃったりしたら面白いなあ。あ! UNO出ちゃった! みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
すごい手品師だわ。
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
先輩を見て、決めたんだけどさあ。
ケイコの発言:
まさか。
雄二の発言:
手品師に、なろうと思うわ。
ケイコの発言:
やっぱり。
雄二の発言:
え、なんかもっと、ないの? がんばって! とか。
ケイコの発言:
今からなるの?
雄二の発言:
そうだよ。
ケイコの発言:
最近流行りのトランプ手品とかやるんだ?
雄二の発言:
UNOでやる。
ケイコの発言:
UNOメインに使っている人は見たこと無いね。
雄二の発言:
先輩が間違えて出したUNOでやる。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
お客様の引いたカードはドゥロートゥーですか? みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
とか言っても、お客さんUNO知らなくて、ドゥロートゥーがどれだかよくわかってなくて、適当に「違います」とか言っちゃったり。
ケイコの発言:
わあ。
雄二の発言:
分かんないと適当に答える奴ってほんと腹立つわ。
ケイコの発言:
UNOなんかでやるからでしょ?
雄二の発言:
UNOならではの演目もあるよ。
ケイコの発言:
どんな。
雄二の発言:
スキップするスキップ、とかね。
ケイコの発言:
それは、ちょっと、見たい。
雄二の発言:
UNOならではでしょ?
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
夜な夜なリバースするリバース。
ケイコの発言:
汚いよ。
雄二の発言:
UNOならではでしょ?
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
なんだったら、最近小学生に流行りのムシキングカードみたいなのでもいけるんじゃないか。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
お客様の引いたカブトムシは、これですか? みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、なんか、外国のカブトムシとか名前ややこしいから、お客さん、自分の引いたやつ忘れちゃったりしてね。
ケイコの発言:
わー。
雄二の発言:
それ……だと思います。とか言っちゃって。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ホントは、それ間違いでさ。一回間違えて、実は別の場所から正解が! みたいな手品だったのに。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
分かんないと適当に答える奴ってほんと腹立つわ。
ケイコの発言:
ムシキングカードなんかでやるからでしょ?
雄二の発言:
ほら! カードをこすっていると、ゴホンヅノカブトのツノがもう一本増えました! すごいね! みたいなこと言っても、そもそも誰もゴホンヅノカブトを知らない。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
しまいには、ポケットに仕込んでたカブトムシがなんか照明のとこ飛んでっちゃったり。
ケイコの発言:
最低だね。
雄二の発言:
まあ、大変ですよ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
手品大変だなあ!
ケイコの発言:
変なカードでやるからでしょ?
雄二の発言:
ポケモンカードでやるわ。
ケイコの発言:
同じ結果が待っていると思うよ。
雄二の発言:
そうか。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
君は、そこまで分かるか。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
天才だな。
ケイコの発言:
誰でも分かるよ。
雄二の発言:
そう。
ケイコの発言:
カードじゃない手品はやらないの?
雄二の発言:
どんな。
ケイコの発言:
別のモノに変わったりするのとか。ぱっと他の何かに変わるのって手品の定番じゃない。
雄二の発言:
ああ、そういうのか。
ケイコの発言:
あるの?
雄二の発言:
あるよ。
ケイコの発言:
どんなの。
雄二の発言:
環境有害物質を無害物質に変える。
ケイコの発言:
へえ。
雄二の発言:
あれ!
ケイコの発言:
あのー。
雄二の発言:
何。
ケイコの発言:
とても高尚なんだけど、なんだろ、手品じゃないよね。
雄二の発言:
有害物質を無害化する部分が手品じゃないよ。
ケイコの発言:
そうなの?
雄二の発言:
次の世代の子供たちを笑顔に変える、という手品だよ。
ケイコの発言:
わー!
雄二の発言:
手品師になるわ。
ケイコの発言:
なりな。
雄二の発言:
なるわ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
どこに言えばいいんだろう。
ケイコの発言:
さあ。
雄二の発言:
区役所かな。
ケイコの発言:
そうじゃない?
雄二の発言:
とりあえず寝るわ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
おやすみ。
ケイコの発言:
おやすみ。
こんばんは。
雄二の発言:
ハッスルしてるかい?
ケイコの発言:
してないよ。
雄二の発言:
あそう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
手品ブームだね。
ケイコの発言:
まあ。そうだね。
雄二の発言:
会社に、飲み会のときいっつもトランプの手品やりだす先輩が居るんだけどさあ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
その手品は、なんだろ、まあ、そんな大したことないのよ。なんか、引いたカードを当てる、的な。
ケイコの発言:
当てるのはすごいと思うけど。
雄二の発言:
やあ、まあ、すごいんだけど、むしろ、その、飲み会のたびに取り出すトランプを彼がどこに仕込んでるのか未だに分からなくてさあ、そこにみんなびっくりしている。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
だって、その日突然決まった飲み会で「手品やってくださいよー」って振っても必ずトランプ持ってんだよ。
ケイコの発言:
すごいね。
雄二の発言:
世の中に出回っている「トランプ」というものは、もしかしたらすべて彼から広がっていっているのかな、とか考えたことがある。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
すごい手品だよ。
ケイコの発言:
まあねえ。
雄二の発言:
たまにUNO出しちゃったりしたら面白いなあ。あ! UNO出ちゃった! みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
すごい手品師だわ。
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
先輩を見て、決めたんだけどさあ。
ケイコの発言:
まさか。
雄二の発言:
手品師に、なろうと思うわ。
ケイコの発言:
やっぱり。
雄二の発言:
え、なんかもっと、ないの? がんばって! とか。
ケイコの発言:
今からなるの?
雄二の発言:
そうだよ。
ケイコの発言:
最近流行りのトランプ手品とかやるんだ?
雄二の発言:
UNOでやる。
ケイコの発言:
UNOメインに使っている人は見たこと無いね。
雄二の発言:
先輩が間違えて出したUNOでやる。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
お客様の引いたカードはドゥロートゥーですか? みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
とか言っても、お客さんUNO知らなくて、ドゥロートゥーがどれだかよくわかってなくて、適当に「違います」とか言っちゃったり。
ケイコの発言:
わあ。
雄二の発言:
分かんないと適当に答える奴ってほんと腹立つわ。
ケイコの発言:
UNOなんかでやるからでしょ?
雄二の発言:
UNOならではの演目もあるよ。
ケイコの発言:
どんな。
雄二の発言:
スキップするスキップ、とかね。
ケイコの発言:
それは、ちょっと、見たい。
雄二の発言:
UNOならではでしょ?
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
夜な夜なリバースするリバース。
ケイコの発言:
汚いよ。
雄二の発言:
UNOならではでしょ?
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
なんだったら、最近小学生に流行りのムシキングカードみたいなのでもいけるんじゃないか。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
お客様の引いたカブトムシは、これですか? みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、なんか、外国のカブトムシとか名前ややこしいから、お客さん、自分の引いたやつ忘れちゃったりしてね。
ケイコの発言:
わー。
雄二の発言:
それ……だと思います。とか言っちゃって。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ホントは、それ間違いでさ。一回間違えて、実は別の場所から正解が! みたいな手品だったのに。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
分かんないと適当に答える奴ってほんと腹立つわ。
ケイコの発言:
ムシキングカードなんかでやるからでしょ?
雄二の発言:
ほら! カードをこすっていると、ゴホンヅノカブトのツノがもう一本増えました! すごいね! みたいなこと言っても、そもそも誰もゴホンヅノカブトを知らない。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
しまいには、ポケットに仕込んでたカブトムシがなんか照明のとこ飛んでっちゃったり。
ケイコの発言:
最低だね。
雄二の発言:
まあ、大変ですよ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
手品大変だなあ!
ケイコの発言:
変なカードでやるからでしょ?
雄二の発言:
ポケモンカードでやるわ。
ケイコの発言:
同じ結果が待っていると思うよ。
雄二の発言:
そうか。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
君は、そこまで分かるか。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
天才だな。
ケイコの発言:
誰でも分かるよ。
雄二の発言:
そう。
ケイコの発言:
カードじゃない手品はやらないの?
雄二の発言:
どんな。
ケイコの発言:
別のモノに変わったりするのとか。ぱっと他の何かに変わるのって手品の定番じゃない。
雄二の発言:
ああ、そういうのか。
ケイコの発言:
あるの?
雄二の発言:
あるよ。
ケイコの発言:
どんなの。
雄二の発言:
環境有害物質を無害物質に変える。
ケイコの発言:
へえ。
雄二の発言:
あれ!
ケイコの発言:
あのー。
雄二の発言:
何。
ケイコの発言:
とても高尚なんだけど、なんだろ、手品じゃないよね。
雄二の発言:
有害物質を無害化する部分が手品じゃないよ。
ケイコの発言:
そうなの?
雄二の発言:
次の世代の子供たちを笑顔に変える、という手品だよ。
ケイコの発言:
わー!
雄二の発言:
手品師になるわ。
ケイコの発言:
なりな。
雄二の発言:
なるわ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
どこに言えばいいんだろう。
ケイコの発言:
さあ。
雄二の発言:
区役所かな。
ケイコの発言:
そうじゃない?
雄二の発言:
とりあえず寝るわ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
おやすみ。
ケイコの発言:
おやすみ。
ケイコの発言:
こんばんは。
雄二の発言:
こんばんは。
ケイコの発言:
今日は早いね。
雄二の発言:
マンガ喫茶だよ今。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
マンガを読みながら、喫茶しているよ。
ケイコの発言:
まあ、そうだろうね。
雄二の発言:
一方、となりの男はなんだかずーっと寝ている。
ケイコの発言:
あそう。
雄二の発言:
マンガ全然読んでないから、店員に怒られないか心配だ。
ケイコの発言:
怒られないよ。
雄二の発言:
こら! マンガを読め! って。
ケイコの発言:
怒られないよ。
雄二の発言:
マンガにしてやろうか!
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
まあ、うん。
ケイコの発言:
何読んでるの。
雄二の発言:
カレーのマンガ読んでるんだけど、無駄に女子高生のサービスカットが出てくる。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
カレー情報だけで良いのに。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
食欲と性欲を同時に操れるほど器用ではない。
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
最近のマンガって結構エロい。
ケイコの発言:
あー、うん。
雄二の発言:
ときに、青年コミックの定義って何だろう。
ケイコの発言:
何、急に。
雄二の発言:
ヤングなんとかに載ってるエロいマンガと、青年コミックの違いって、もはやそんなに無い気がするんだけど。
ケイコの発言:
そうなの。
雄二の発言:
青年コミックの定義って何だろう。
ケイコの発言:
さあ。
雄二の発言:
何か、基準があると思うよ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
例えば、アイスは、乳固形分の割合によってラクトアイスと呼ばれたりアイスミルクと呼ばれたり、ちゃんと基準があるじゃない。
ケイコの発言:
あー、うん。
雄二の発言:
コミックにも、アイスで言うところの、乳固形分が、あると思うよ。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
そのまま、乳だったりして。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
全部のコマのうち、乳が10%載ってたら青年コミック、みたいな感じで。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
青年コミックの編集とか大変だよ。乳が足りなくなったら青年コミックとして出版できなくなってしまう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
毎回、ノルマ達成にやっきになっている。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
あと18パイ足りない! 前田先生に18パイ追加でお願いしてくれ!
ケイコの発言:
18パイ。
雄二の発言:
ああ、単位ね。
ケイコの発言:
まあうん、分かったけど。
雄二の発言:
でも、前田先生はもうすでに10パイも描いていて、これ以上増やすとなんだかよくわかんないマンガになってしまう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
乳が主人公なんじゃねえか、みたいなマンガになってしまう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
もう描けません! と前田先生。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
そこを何とか! 前田先生のお力で!
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、まあ、なんとか無理やり4パイ増やしたんだけど、あと14パイも残っている。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ああ、もはやこれまで、廃刊だー。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
そのとき、前田先生、思いついちゃう。
ケイコの発言:
何を。
雄二の発言:
あー! 豚だ! 豚を描けばいいじゃないか!
ケイコの発言:
豚。
雄二の発言:
豚一頭で14パイ行くからね。
ケイコの発言:
すごい。っていうか、人間じゃなくていいんだ。
雄二の発言:
人間じゃないと駄目、という法律は無い。法の抜け穴だね。
ケイコの発言:
へえ。
雄二の発言:
最後のコマに、突然豚が仰向けで登場する。
ケイコの発言:
わー。
雄二の発言:
「この豚は一体!? 次号を待て!」みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、次号は、豚について一切触れられずに、なんか普通に話が続く。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
以後、困ったら仰向けの豚が突然登場する。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
調子に乗って、豚が主人公のマンガの連載がはじまって、それだけでめちゃくちゃ稼ぐ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
それ以外のマンガはもう乳要らないから、なんか、政治のマンガとかそんなのばっかり。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
まあ、そんなんだから、結局廃刊するんだけど。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ってことで、家に帰るわ。
ケイコの発言:
ああうん。じゃあ。
雄二の発言:
おやすみブー。
こんばんは。
雄二の発言:
こんばんは。
ケイコの発言:
今日は早いね。
雄二の発言:
マンガ喫茶だよ今。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
マンガを読みながら、喫茶しているよ。
ケイコの発言:
まあ、そうだろうね。
雄二の発言:
一方、となりの男はなんだかずーっと寝ている。
ケイコの発言:
あそう。
雄二の発言:
マンガ全然読んでないから、店員に怒られないか心配だ。
ケイコの発言:
怒られないよ。
雄二の発言:
こら! マンガを読め! って。
ケイコの発言:
怒られないよ。
雄二の発言:
マンガにしてやろうか!
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
まあ、うん。
ケイコの発言:
何読んでるの。
雄二の発言:
カレーのマンガ読んでるんだけど、無駄に女子高生のサービスカットが出てくる。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
カレー情報だけで良いのに。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
食欲と性欲を同時に操れるほど器用ではない。
ケイコの発言:
まあ、うん。
雄二の発言:
最近のマンガって結構エロい。
ケイコの発言:
あー、うん。
雄二の発言:
ときに、青年コミックの定義って何だろう。
ケイコの発言:
何、急に。
雄二の発言:
ヤングなんとかに載ってるエロいマンガと、青年コミックの違いって、もはやそんなに無い気がするんだけど。
ケイコの発言:
そうなの。
雄二の発言:
青年コミックの定義って何だろう。
ケイコの発言:
さあ。
雄二の発言:
何か、基準があると思うよ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
例えば、アイスは、乳固形分の割合によってラクトアイスと呼ばれたりアイスミルクと呼ばれたり、ちゃんと基準があるじゃない。
ケイコの発言:
あー、うん。
雄二の発言:
コミックにも、アイスで言うところの、乳固形分が、あると思うよ。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
そのまま、乳だったりして。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
全部のコマのうち、乳が10%載ってたら青年コミック、みたいな感じで。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
青年コミックの編集とか大変だよ。乳が足りなくなったら青年コミックとして出版できなくなってしまう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
毎回、ノルマ達成にやっきになっている。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
あと18パイ足りない! 前田先生に18パイ追加でお願いしてくれ!
ケイコの発言:
18パイ。
雄二の発言:
ああ、単位ね。
ケイコの発言:
まあうん、分かったけど。
雄二の発言:
でも、前田先生はもうすでに10パイも描いていて、これ以上増やすとなんだかよくわかんないマンガになってしまう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
乳が主人公なんじゃねえか、みたいなマンガになってしまう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
もう描けません! と前田先生。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
そこを何とか! 前田先生のお力で!
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、まあ、なんとか無理やり4パイ増やしたんだけど、あと14パイも残っている。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ああ、もはやこれまで、廃刊だー。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
そのとき、前田先生、思いついちゃう。
ケイコの発言:
何を。
雄二の発言:
あー! 豚だ! 豚を描けばいいじゃないか!
ケイコの発言:
豚。
雄二の発言:
豚一頭で14パイ行くからね。
ケイコの発言:
すごい。っていうか、人間じゃなくていいんだ。
雄二の発言:
人間じゃないと駄目、という法律は無い。法の抜け穴だね。
ケイコの発言:
へえ。
雄二の発言:
最後のコマに、突然豚が仰向けで登場する。
ケイコの発言:
わー。
雄二の発言:
「この豚は一体!? 次号を待て!」みたいな。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、次号は、豚について一切触れられずに、なんか普通に話が続く。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
以後、困ったら仰向けの豚が突然登場する。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
調子に乗って、豚が主人公のマンガの連載がはじまって、それだけでめちゃくちゃ稼ぐ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
それ以外のマンガはもう乳要らないから、なんか、政治のマンガとかそんなのばっかり。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
まあ、そんなんだから、結局廃刊するんだけど。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ってことで、家に帰るわ。
ケイコの発言:
ああうん。じゃあ。
雄二の発言:
おやすみブー。
こんなのも書いたよ。
ケイコの発言:
こんばんは。
雄二の発言:
コンクラーベがね。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
コンクラーベ。
ケイコの発言:
意味わかってんの?
雄二の発言:
分かってるよ。ローマ法王を決めるんだろ?
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
どうしようね。
ケイコの発言:
何が。
雄二の発言:
選ばれたら。
ケイコの発言:
誰が。
雄二の発言:
俺が。
ケイコの発言:
は?
雄二の発言:
俺が選ばれたら、どうしよう。
ケイコの発言:
枢機卿のなかから選ばれるんだよ?
雄二の発言:
もし、ってことがあるじゃん。なんかの加減で。
ケイコの発言:
ないよ。
雄二の発言:
なんか、全然決まんねーし、どうする? タウンページ適当に開いて出た奴にしない? みたいな。
ケイコの発言:
タウンページ。
雄二の発言:
iタウンページ。
ケイコの発言:
何タウンページでもいいよ。
雄二の発言:
で、何か知らんけどうちの電話が鳴ってさあ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
「おめでとうございます」みたいなことを言うわけよ、向こうは。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、俺は、なんか、懸賞詐欺の新しいパターンだと思って、はじめ、冷たく切ったりしてね。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ほら、俺、そういうのはすごい敏感だから、ガツンと言うよ。「しつこいなお前。火あぶりにするぞ!」
ケイコの発言:
ちょっと、法王気分になってるじゃない。
雄二の発言:
で、何回も切られるから、向こうも、手を考えてきてね。「今法王になると、プラズマテレビが貰えますよ」
ケイコの発言:
わー。
雄二の発言:
「え、まじで? えー、どうしよ」
ケイコの発言:
思いっきり、ハマってるじゃん。
雄二の発言:
プラズマテレビ欲しいじゃない。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
プラズマテレビでとくダネ見たい。
ケイコの発言:
もっとプラズマの画質が生かされるものを見なよ。
雄二の発言:
はなまるマーケットのこと?
ケイコの発言:
違うよ。
雄二の発言:
まあいいんだけど。
ケイコの発言:
あ、でもさ、なんか枢機卿って日本にも居るんでしょ。
雄二の発言:
居るらしいね。2人。
ケイコの発言:
もしかしたら、日本人が法王になるかもしれないよね。
雄二の発言:
まあでもさー、その2人テレビで見たけどさあ、けっこう金持ってそうな格好してたよ?
ケイコの発言:
そうなの?
雄二の発言:
プラズマテレビくらい持ってるんじゃないの?
ケイコの発言:
全員がプラズマテレビに釣られて引き受けるわけじゃないよ。
雄二の発言:
あ、でも、書斎にもう一台とか、あったらあったで困らないよね。
ケイコの発言:
聞いてないでしょ。人の話。
雄二の発言:
オークションとかで売ってもいいしね、別に。
ケイコの発言:
まあ。うん。
雄二の発言:
で、オークションに「新品!」とか言って出品してみたものの、「なぜ新品なのに売るんですか?」みたいな、ちょっと疑ってるぞ、みたいな質問が書き込まれたりね。
ケイコの発言:
ああ。完全に疑われてるね。最近詐欺多いから。
雄二の発言:
で、返答するんだけど、「懸賞で当たったのですが、家には既にもっと大きいのが1台あるので」とか、ちょっと嫌味っぽく書いちゃったり。
ケイコの発言:
もっと大きい、とか、要らない情報だよね。
雄二の発言:
「懸賞で当たったのですが、家には既にもっと大きいのが1台あるので。アーメン」とか、ちょっといつもの癖が出ちゃったり。
ケイコの発言:
癖なの?
雄二の発言:
で、こいつ何なんだろう、みたいな感じで、出品者の売買の履歴見たら、なんか、児童ポルノばっかり買っててね。
ケイコの発言:
わあ! 例の婦女暴行牧師じゃん!
雄二の発言:
でも、あれなの。評価はすごい良いの。「迅速な対応ありがとうございました」とか、「スムーズな取引ができました。ありがとうございました」とか。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
いい人だよ。しっかりしてる。
ケイコの発言:
いい人というか。最低限でしょ。
雄二の発言:
でもさあ、全然話かわるけどさあ、"大変良い"が1500とかあると、なんか、すごい良い人のように見えるよね。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
だって、「あなたは大変良い」と1500人に言われたんだよ。すごい。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
一見、空海レベルのすごい徳を積んでる、みたいな錯覚に陥る。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
"大変良い"のカウントが尋常じゃない人を見ると、"大変良い"を増やすのが人生の目標になっちゃってるんじゃないか、とちょっと心配になる。
ケイコの発言:
いや、商売でやってたりしたら普通にそのくらいになるでしょ。
雄二の発言:
まあ、いいんだけど。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
まあでも、良い人か悪い人か、すばやく判断するには、上手い方法だと思うんだよ。
ケイコの発言:
まあね。
雄二の発言:
今度の法王は、"大変良い"が一番多い人にする、みたいなことにならないかな。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
なんか、枢機卿達が、ものすっごい勢いでネットオークションはじめるの。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
「送料こちらで持ちます」「不具合あったらいつでも返品OKです」みたいな、過剰なサービスしたり。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
IDをHOUOUで登録しちゃったり。
ケイコの発言:
気が早いね。
雄二の発言:
でも、HOUOUは全然関係ない一般人に取られちゃってて、結局HOUOU2005みたいなやつになっちゃって。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
でも、いまさらはじめたところで、あのエロ牧師がダントツで優勝しちゃうんだけどね。
ケイコの発言:
結局そうなるんだ。
雄二の発言:
ねるかな。
ケイコの発言:
おやすみ。
雄二の発言:
おやすみ。
こんばんは。
雄二の発言:
コンクラーベがね。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
コンクラーベ。
ケイコの発言:
意味わかってんの?
雄二の発言:
分かってるよ。ローマ法王を決めるんだろ?
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
どうしようね。
ケイコの発言:
何が。
雄二の発言:
選ばれたら。
ケイコの発言:
誰が。
雄二の発言:
俺が。
ケイコの発言:
は?
雄二の発言:
俺が選ばれたら、どうしよう。
ケイコの発言:
枢機卿のなかから選ばれるんだよ?
雄二の発言:
もし、ってことがあるじゃん。なんかの加減で。
ケイコの発言:
ないよ。
雄二の発言:
なんか、全然決まんねーし、どうする? タウンページ適当に開いて出た奴にしない? みたいな。
ケイコの発言:
タウンページ。
雄二の発言:
iタウンページ。
ケイコの発言:
何タウンページでもいいよ。
雄二の発言:
で、何か知らんけどうちの電話が鳴ってさあ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
「おめでとうございます」みたいなことを言うわけよ、向こうは。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、俺は、なんか、懸賞詐欺の新しいパターンだと思って、はじめ、冷たく切ったりしてね。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
ほら、俺、そういうのはすごい敏感だから、ガツンと言うよ。「しつこいなお前。火あぶりにするぞ!」
ケイコの発言:
ちょっと、法王気分になってるじゃない。
雄二の発言:
で、何回も切られるから、向こうも、手を考えてきてね。「今法王になると、プラズマテレビが貰えますよ」
ケイコの発言:
わー。
雄二の発言:
「え、まじで? えー、どうしよ」
ケイコの発言:
思いっきり、ハマってるじゃん。
雄二の発言:
プラズマテレビ欲しいじゃない。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
プラズマテレビでとくダネ見たい。
ケイコの発言:
もっとプラズマの画質が生かされるものを見なよ。
雄二の発言:
はなまるマーケットのこと?
ケイコの発言:
違うよ。
雄二の発言:
まあいいんだけど。
ケイコの発言:
あ、でもさ、なんか枢機卿って日本にも居るんでしょ。
雄二の発言:
居るらしいね。2人。
ケイコの発言:
もしかしたら、日本人が法王になるかもしれないよね。
雄二の発言:
まあでもさー、その2人テレビで見たけどさあ、けっこう金持ってそうな格好してたよ?
ケイコの発言:
そうなの?
雄二の発言:
プラズマテレビくらい持ってるんじゃないの?
ケイコの発言:
全員がプラズマテレビに釣られて引き受けるわけじゃないよ。
雄二の発言:
あ、でも、書斎にもう一台とか、あったらあったで困らないよね。
ケイコの発言:
聞いてないでしょ。人の話。
雄二の発言:
オークションとかで売ってもいいしね、別に。
ケイコの発言:
まあ。うん。
雄二の発言:
で、オークションに「新品!」とか言って出品してみたものの、「なぜ新品なのに売るんですか?」みたいな、ちょっと疑ってるぞ、みたいな質問が書き込まれたりね。
ケイコの発言:
ああ。完全に疑われてるね。最近詐欺多いから。
雄二の発言:
で、返答するんだけど、「懸賞で当たったのですが、家には既にもっと大きいのが1台あるので」とか、ちょっと嫌味っぽく書いちゃったり。
ケイコの発言:
もっと大きい、とか、要らない情報だよね。
雄二の発言:
「懸賞で当たったのですが、家には既にもっと大きいのが1台あるので。アーメン」とか、ちょっといつもの癖が出ちゃったり。
ケイコの発言:
癖なの?
雄二の発言:
で、こいつ何なんだろう、みたいな感じで、出品者の売買の履歴見たら、なんか、児童ポルノばっかり買っててね。
ケイコの発言:
わあ! 例の婦女暴行牧師じゃん!
雄二の発言:
でも、あれなの。評価はすごい良いの。「迅速な対応ありがとうございました」とか、「スムーズな取引ができました。ありがとうございました」とか。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
いい人だよ。しっかりしてる。
ケイコの発言:
いい人というか。最低限でしょ。
雄二の発言:
でもさあ、全然話かわるけどさあ、"大変良い"が1500とかあると、なんか、すごい良い人のように見えるよね。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
だって、「あなたは大変良い」と1500人に言われたんだよ。すごい。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
一見、空海レベルのすごい徳を積んでる、みたいな錯覚に陥る。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
"大変良い"のカウントが尋常じゃない人を見ると、"大変良い"を増やすのが人生の目標になっちゃってるんじゃないか、とちょっと心配になる。
ケイコの発言:
いや、商売でやってたりしたら普通にそのくらいになるでしょ。
雄二の発言:
まあ、いいんだけど。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
まあでも、良い人か悪い人か、すばやく判断するには、上手い方法だと思うんだよ。
ケイコの発言:
まあね。
雄二の発言:
今度の法王は、"大変良い"が一番多い人にする、みたいなことにならないかな。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
なんか、枢機卿達が、ものすっごい勢いでネットオークションはじめるの。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
「送料こちらで持ちます」「不具合あったらいつでも返品OKです」みたいな、過剰なサービスしたり。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
IDをHOUOUで登録しちゃったり。
ケイコの発言:
気が早いね。
雄二の発言:
でも、HOUOUは全然関係ない一般人に取られちゃってて、結局HOUOU2005みたいなやつになっちゃって。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
でも、いまさらはじめたところで、あのエロ牧師がダントツで優勝しちゃうんだけどね。
ケイコの発言:
結局そうなるんだ。
雄二の発言:
ねるかな。
ケイコの発言:
おやすみ。
雄二の発言:
おやすみ。
ケイコの発言:
こんばんは。
雄二の発言:
こんばんは。
ケイコの発言:
今日は早いね。
雄二の発言:
電車がすいてたからね。
ケイコの発言:
電車がすいてても、家に帰る時間は変わらないよね。
雄二の発言:
そうだね。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
今帰ったばかり?
雄二の発言:
そうだよ。ほやほや。
ケイコの発言:
ほやほや。
雄二の発言:
そう、ほやほやだ。
ケイコの発言:
私風邪で学校休んだ。
雄二の発言:
まじで? 大丈夫なの。
ケイコの発言:
もう平気なんだけど。
雄二の発言:
風邪よくひくよね。
ケイコの発言:
そうだね。雄二はひかないの。
雄二の発言:
もうなんだろ、10年くらいひいてない。
ケイコの発言:
うそだ。
雄二の発言:
ホントに。
ケイコの発言:
なんで?
雄二の発言:
なんでだろう。
ケイコの発言:
さあ。
雄二の発言:
強いて言えば。
ケイコの発言:
うん。聞きたい。
雄二の発言:
手をあまり洗わないからかな。
ケイコの発言:
え?
雄二の発言:
手をあまり、洗わないからかな。
ケイコの発言:
一般的な風邪の予防対策と間逆だよね。
雄二の発言:
そうだね。でも、それでもみんな風邪ひくってことは、その予防対策が間違っている、と考えたほうがいいんじゃないか。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
現に俺は、手を洗わないことで、風邪をひいてないよ。
ケイコの発言:
そうなの。
雄二の発言:
今も、電車の中でつり革つかまってきた手でパン食べてる。
ケイコの発言:
汚いなあ。
雄二の発言:
あのねー、みんな、手を洗いすぎなんだよ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
で、体に、あまりばい菌が入らなくなってきている。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、そのうち、体が弱っちゃうんだよ。あー。ばい菌入って来ないし、いっか、みたいな感じで、なまってくる。
ケイコの発言:
まあ、除菌商品が増えてから、免疫力が弱くなってる、みたいなことは言われてるよね。
雄二の発言:
そうそう、それと同じ。手の洗いすぎによって、みんな、体が弱くなってるんだよ。
ケイコの発言:
そうなの?
雄二の発言:
これからは、手洗いは制限されなければならない。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
今後、このことに気づいたお役所が、手洗い禁止条例、みたいなのを作ってくると思うよ。
ケイコの発言:
無い無い。
雄二の発言:
まあ、手洗い全体を禁止するのは行き過ぎだとしても、石鹸は制限されると思うよ。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
石鹸のパッケージに、「手の洗いすぎは、あなたの健康を損ねる恐れがあります」みたいな注意書きが。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
税がかかって、やたら高くなる石鹸。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
20歳まで、石鹸での手洗いは禁止になる。
ケイコの発言:
なんで!
雄二の発言:
20歳までは、免疫力を高めなければならないから、みたいな感じじゃないの?
ケイコの発言:
ないの? て。投げやりだなあ。
雄二の発言:
石鹸は20歳以上じゃないと買えなくなる。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
新年会とかで、親戚の悪いおじさんが、酔った勢いで「ほら、手洗ってみるか、ほら」みたいに石鹸を薦めてくる。
ケイコの発言:
酒感覚だね。
雄二の発言:
小学生の間では、「石鹸で手を洗う感触は、カマキリの卵を手でつぶす時と似てるらしい」みたいな噂が飛び交い、みんな必死でカマキリを探す。
ケイコの発言:
カマキリも災難だね。
雄二の発言:
でも中学生にもなると、もう、なんだろ、そんなカマキリとかじゃ収まらなくなって、はやく本物の石鹸で手を洗いたい。大人になりたい。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、校舎の裏とかに集まって、手を洗おうとするんだけど。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
でも、初めてだから、こう、どうしていいか分かんないの。「何、これ、こすればいいわけ?」「馬鹿、泡立てんだよ!」
ケイコの発言:
楽しそうだね。
雄二の発言:
「意外と、大したことなかったな」「ああ。どこが良いのか全然わかんねえ」
ケイコの発言:
まだ良さが分からないんだ。
雄二の発言:
でも、話はそこで終わらなくて、校舎の裏に捨てられた石鹸の空き箱を教師が拾って、そのことで臨時集会が開かれる。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
「この中に、校舎の裏で、石鹸で手を洗ったものが居る」
ケイコの発言:
いいよね。別に。
雄二の発言:
「先生は、知ってのとおり、ヘビーウォッシャーだから、説得力は無いかもしれない。でも、これだけは言える。手洗いは、大人になってもできる。お前たちは、今出来ることをやれ」
ケイコの発言:
ヘビーウォッシャー。新しい言葉が出てきた。
雄二の発言:
まあ、そんな忠告もむなしく、不良たちは石鹸で手を洗いまくる。
ケイコの発言:
なんかとても変な感じだけど。
雄二の発言:
高校生になるとさらにエスカレートして、渋谷の女子高生のインタビューで、「え? ミューズ? 私はやらないけど、友達にやってる子いるー」
ケイコの発言:
ミューズ悪いの?
雄二の発言:
当たり前だろ。普通の石鹸が規制されてるのに、薬用石鹸ミューズなんて、違法だよ。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
「今日、先輩の部屋でミューズパーティーやるんだけど」みたいな誘いを受けたり。
ケイコの発言:
そのパーティーは何するの?
雄二の発言:
除菌しまくりの洗いまくりだよ。もう、生きた菌なんて一匹もいやしない、恐ろしいパーティーだよ。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
でも、そこに警察がなだれ込んで、一網打尽。
ケイコの発言:
あーあ。
雄二の発言:
高校生のミューズパーティーの実態! みたいな感じで、マスコミは騒ぎ立てる。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
高校生のミューズパーティーを根こそぎ洗い出せ! みたいな感じで。
ケイコの発言:
言い直さなくていいよ。
雄二の発言:
そういう奴は、更生施設に入れられるんだ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
そこで、石鹸で手を洗いすぎることの怖さを、嫌というほど思い知る。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
で、必ずこう言うんだ。
ケイコの発言:
何。
雄二の発言:
「もう、手を洗うことから、足を洗います」
ケイコの発言:
うまくないよ。
雄二の発言:
あれ?
ケイコの発言:
うまくないよ。
雄二の発言:
そう?
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
あそう。
ケイコの発言:
うん。終わり?
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
つーか、風邪ひいてるんでしょ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
早く寝ないと。
ケイコの発言:
ああ。そっか。寝ようかな。
雄二の発言:
うん。そうしな。
ケイコの発言:
おやすみ。
雄二の発言:
おやすみ。
こんばんは。
雄二の発言:
こんばんは。
ケイコの発言:
今日は早いね。
雄二の発言:
電車がすいてたからね。
ケイコの発言:
電車がすいてても、家に帰る時間は変わらないよね。
雄二の発言:
そうだね。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
今帰ったばかり?
雄二の発言:
そうだよ。ほやほや。
ケイコの発言:
ほやほや。
雄二の発言:
そう、ほやほやだ。
ケイコの発言:
私風邪で学校休んだ。
雄二の発言:
まじで? 大丈夫なの。
ケイコの発言:
もう平気なんだけど。
雄二の発言:
風邪よくひくよね。
ケイコの発言:
そうだね。雄二はひかないの。
雄二の発言:
もうなんだろ、10年くらいひいてない。
ケイコの発言:
うそだ。
雄二の発言:
ホントに。
ケイコの発言:
なんで?
雄二の発言:
なんでだろう。
ケイコの発言:
さあ。
雄二の発言:
強いて言えば。
ケイコの発言:
うん。聞きたい。
雄二の発言:
手をあまり洗わないからかな。
ケイコの発言:
え?
雄二の発言:
手をあまり、洗わないからかな。
ケイコの発言:
一般的な風邪の予防対策と間逆だよね。
雄二の発言:
そうだね。でも、それでもみんな風邪ひくってことは、その予防対策が間違っている、と考えたほうがいいんじゃないか。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
現に俺は、手を洗わないことで、風邪をひいてないよ。
ケイコの発言:
そうなの。
雄二の発言:
今も、電車の中でつり革つかまってきた手でパン食べてる。
ケイコの発言:
汚いなあ。
雄二の発言:
あのねー、みんな、手を洗いすぎなんだよ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
で、体に、あまりばい菌が入らなくなってきている。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、そのうち、体が弱っちゃうんだよ。あー。ばい菌入って来ないし、いっか、みたいな感じで、なまってくる。
ケイコの発言:
まあ、除菌商品が増えてから、免疫力が弱くなってる、みたいなことは言われてるよね。
雄二の発言:
そうそう、それと同じ。手の洗いすぎによって、みんな、体が弱くなってるんだよ。
ケイコの発言:
そうなの?
雄二の発言:
これからは、手洗いは制限されなければならない。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
今後、このことに気づいたお役所が、手洗い禁止条例、みたいなのを作ってくると思うよ。
ケイコの発言:
無い無い。
雄二の発言:
まあ、手洗い全体を禁止するのは行き過ぎだとしても、石鹸は制限されると思うよ。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
石鹸のパッケージに、「手の洗いすぎは、あなたの健康を損ねる恐れがあります」みたいな注意書きが。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
税がかかって、やたら高くなる石鹸。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
20歳まで、石鹸での手洗いは禁止になる。
ケイコの発言:
なんで!
雄二の発言:
20歳までは、免疫力を高めなければならないから、みたいな感じじゃないの?
ケイコの発言:
ないの? て。投げやりだなあ。
雄二の発言:
石鹸は20歳以上じゃないと買えなくなる。
ケイコの発言:
えー。
雄二の発言:
新年会とかで、親戚の悪いおじさんが、酔った勢いで「ほら、手洗ってみるか、ほら」みたいに石鹸を薦めてくる。
ケイコの発言:
酒感覚だね。
雄二の発言:
小学生の間では、「石鹸で手を洗う感触は、カマキリの卵を手でつぶす時と似てるらしい」みたいな噂が飛び交い、みんな必死でカマキリを探す。
ケイコの発言:
カマキリも災難だね。
雄二の発言:
でも中学生にもなると、もう、なんだろ、そんなカマキリとかじゃ収まらなくなって、はやく本物の石鹸で手を洗いたい。大人になりたい。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
で、校舎の裏とかに集まって、手を洗おうとするんだけど。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
でも、初めてだから、こう、どうしていいか分かんないの。「何、これ、こすればいいわけ?」「馬鹿、泡立てんだよ!」
ケイコの発言:
楽しそうだね。
雄二の発言:
「意外と、大したことなかったな」「ああ。どこが良いのか全然わかんねえ」
ケイコの発言:
まだ良さが分からないんだ。
雄二の発言:
でも、話はそこで終わらなくて、校舎の裏に捨てられた石鹸の空き箱を教師が拾って、そのことで臨時集会が開かれる。
ケイコの発言:
ああ。
雄二の発言:
「この中に、校舎の裏で、石鹸で手を洗ったものが居る」
ケイコの発言:
いいよね。別に。
雄二の発言:
「先生は、知ってのとおり、ヘビーウォッシャーだから、説得力は無いかもしれない。でも、これだけは言える。手洗いは、大人になってもできる。お前たちは、今出来ることをやれ」
ケイコの発言:
ヘビーウォッシャー。新しい言葉が出てきた。
雄二の発言:
まあ、そんな忠告もむなしく、不良たちは石鹸で手を洗いまくる。
ケイコの発言:
なんかとても変な感じだけど。
雄二の発言:
高校生になるとさらにエスカレートして、渋谷の女子高生のインタビューで、「え? ミューズ? 私はやらないけど、友達にやってる子いるー」
ケイコの発言:
ミューズ悪いの?
雄二の発言:
当たり前だろ。普通の石鹸が規制されてるのに、薬用石鹸ミューズなんて、違法だよ。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
「今日、先輩の部屋でミューズパーティーやるんだけど」みたいな誘いを受けたり。
ケイコの発言:
そのパーティーは何するの?
雄二の発言:
除菌しまくりの洗いまくりだよ。もう、生きた菌なんて一匹もいやしない、恐ろしいパーティーだよ。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
でも、そこに警察がなだれ込んで、一網打尽。
ケイコの発言:
あーあ。
雄二の発言:
高校生のミューズパーティーの実態! みたいな感じで、マスコミは騒ぎ立てる。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
高校生のミューズパーティーを根こそぎ洗い出せ! みたいな感じで。
ケイコの発言:
言い直さなくていいよ。
雄二の発言:
そういう奴は、更生施設に入れられるんだ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
そこで、石鹸で手を洗いすぎることの怖さを、嫌というほど思い知る。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
で、必ずこう言うんだ。
ケイコの発言:
何。
雄二の発言:
「もう、手を洗うことから、足を洗います」
ケイコの発言:
うまくないよ。
雄二の発言:
あれ?
ケイコの発言:
うまくないよ。
雄二の発言:
そう?
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
あそう。
ケイコの発言:
うん。終わり?
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
つーか、風邪ひいてるんでしょ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
早く寝ないと。
ケイコの発言:
ああ。そっか。寝ようかな。
雄二の発言:
うん。そうしな。
ケイコの発言:
おやすみ。
雄二の発言:
おやすみ。
ケイコの発言:
こんばんは。
雄二の発言:
こんばんは。
ケイコの発言:
休み?
雄二の発言:
休みだよ。
ケイコの発言:
GWは今年とれそうなの?
雄二の発言:
まあ、ありそうだよ。
ケイコの発言:
良かったね。
雄二の発言:
まあ。
ケイコの発言:
どっか行くの?
雄二の発言:
京都に、行こうと思っている。
ケイコの発言:
いいね。何すんの。
雄二の発言:
寺を建立しに。
ケイコの発言:
え?
雄二の発言:
寺を、建立しに行く。
ケイコの発言:
いやいや。
雄二の発言:
もう、京都の寺って、なんつーか、マンネリだろ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
そこに、俺が、新感覚の寺を建立する。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
京都の新名所になるよ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
どんなの?
雄二の発言:
苦痛寺。
ケイコの発言:
なんでまた、そんな名前にするの。
雄二の発言:
つれーよ、苦痛寺建立(2004年)。
ケイコの発言:
ゴロ合わせから先に考えちゃったんだ。
雄二の発言:
逆にね。
ケイコの発言:
新しいね。
雄二の発言:
そうでしょう、そうでしょう。
ケイコの発言:
つらいんだ。
雄二の発言:
つらいよー。
ケイコの発言:
そう。
雄二の発言:
まず、石段がものすごい長い。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
本当に、長い。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
途中に自動販売機があるんだけど、全部売り切れ。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
で、まあ、1つだけ売り切れてないやつあるんだけど、なんか、おしるこみたいなの。
残るべくして残った、っていう。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
で、まあ、おしるこ買うんだけど。
ケイコの発言:
買うんだ。
雄二の発言:
背に腹はかえられないよ。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
おしるこ飲み終わったはいいけど、歩いても歩いてもゴミ箱が見つからない。
ケイコの発言:
ああ。つらいね。
雄二の発言:
こう、ずっと持ちながら歩いてるんだけど、もう、早く捨てたくて仕方が無い。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
途中にやっとゴミ箱見つけるんだけど、手書きで「ビン入れ」って書いてあって、これに、カンを入れていいものかどうか、すごい悩んだり。
ケイコの発言:
駄目なんじゃないの。
雄二の発言:
「リサイクルのためにビンだけを入れてください」という意味での「ビン入れ」だったら、カンを居れることは悪いことだけど、田舎のおばちゃんが、カン・ビンを総称して「ビン」と呼んでいるだけだったら、入れても良いんじゃないか、とか、いろいろ考えちゃう。どうせ、回収日一緒だろうしなあ、とか。
ケイコの発言:
ああ。なるほど。
雄二の発言:
でも、気が弱いから結局捨てられない。これはカンであって、ビンじゃないんだ、とか自分に言い聞かせて。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
で、カンを持ったまま、寺に着いてしまう。ゴミ箱ばっかり探していて、景色を見る余裕すらなかったぜ!
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
まあ、スギの雑木林だから、見ることもないんだけど。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
で、ふと見ると、門の脇に、なんか、駐車場があったりする。車で来れるんじゃないか! みたいな。この石段の苦労は何だったんだ、という。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
まあ、車で来たら来たで、満車で延々と待たなければならないんだけど。
ケイコの発言:
つらいね。ていうか、苦痛寺、人気あるんだ。
雄二の発言:
あるよ。あらゆる苦痛を取り除いてくれる、という触れ込みだからね。
ケイコの発言:
へえ。すごいね。
雄二の発言:
苦痛観音を目当てにやってくるわけだよ。
ケイコの発言:
苦痛観音。
雄二の発言:
全部で5体あるんだけど。
ケイコの発言:
そんなに居るの。
雄二の発言:
それぞれが、ものすごい、苦痛な表情をしてるんだよ。で、みんな、それを見て、「ああ、世の中には、俺よりつらい人が居るんだな」と、晴れやかな気分で帰る。
ケイコの発言:
なるほど。
雄二の発言:
1つ目は、なんか、肘を机に当ててしまって、なんかしびれてビーンってなってる瞬間の像。
ケイコの発言:
そういうのなの?
雄二の発言:
今にも悲鳴が聞こえてきそうな躍動感だよ。それが人気の秘密なんだけどね。
ケイコの発言:
へえ。
雄二の発言:
2つ目は、部屋でヘッドホンで音楽を聞こうとしてるんだけど、なんか、音量がものすごい大きくなっていて、「わあー!!」っていう瞬間の像。
ケイコの発言:
えらい現代的だね。
雄二の発言:
新しいものはどんどん取り入れていく方針だからね。
ケイコの発言:
そう。
雄二の発言:
3つ目なんて、サッカーやってるもの。
ケイコの発言:
アクティブだね。
雄二の発言:
今までずーっとフル出場していたFWなんだけど、なかなか得点が入らない。で、もう一回気を取り直していくぞ! って時に、監督に、いきなり選手交代を告げられるんだよ。で、「え、俺? マジで?」っていう瞬間の像。
ケイコの発言:
カズ?
雄二の発言:
仏像だよ。
ケイコの発言:
そう。
雄二の発言:
4つ目は、新人の女の子の部下を呼ぶのに、「萩原だったかな、荻原だったかな」とものすごい悩んだあげく、「萩原」でヤマを張るんだけど、「荻原です」と真顔で返された瞬間の像。
ケイコの発言:
最後は。
雄二の発言:
5つ目は、ほんとつらいよ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
座ってテレビ見てて、すっごい面白くて、「アッハハハー」って笑いながら、こう、後ろに手をついたらちょうどリモコンのボタンを押しちゃって、チャンネル変わっちゃって、あわてて戻したら、もう、その面白い場面終わってた、っていう。
ケイコの発言:
それ、どうやって仏像にするの?
雄二の発言:
それは、見れば分かるよ。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
ほうら、苦痛寺に行きたくなってきただろう。
ケイコの発言:
特には。
雄二の発言:
あそう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
つらいなー。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
寝るかな。
ケイコの発言:
おやすみ。
雄二の発言:
おやすみ。
こんばんは。
雄二の発言:
こんばんは。
ケイコの発言:
休み?
雄二の発言:
休みだよ。
ケイコの発言:
GWは今年とれそうなの?
雄二の発言:
まあ、ありそうだよ。
ケイコの発言:
良かったね。
雄二の発言:
まあ。
ケイコの発言:
どっか行くの?
雄二の発言:
京都に、行こうと思っている。
ケイコの発言:
いいね。何すんの。
雄二の発言:
寺を建立しに。
ケイコの発言:
え?
雄二の発言:
寺を、建立しに行く。
ケイコの発言:
いやいや。
雄二の発言:
もう、京都の寺って、なんつーか、マンネリだろ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
そこに、俺が、新感覚の寺を建立する。
ケイコの発言:
うーん。
雄二の発言:
京都の新名所になるよ。
ケイコの発言:
そう?
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
どんなの?
雄二の発言:
苦痛寺。
ケイコの発言:
なんでまた、そんな名前にするの。
雄二の発言:
つれーよ、苦痛寺建立(2004年)。
ケイコの発言:
ゴロ合わせから先に考えちゃったんだ。
雄二の発言:
逆にね。
ケイコの発言:
新しいね。
雄二の発言:
そうでしょう、そうでしょう。
ケイコの発言:
つらいんだ。
雄二の発言:
つらいよー。
ケイコの発言:
そう。
雄二の発言:
まず、石段がものすごい長い。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
本当に、長い。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
途中に自動販売機があるんだけど、全部売り切れ。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
で、まあ、1つだけ売り切れてないやつあるんだけど、なんか、おしるこみたいなの。
残るべくして残った、っていう。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
で、まあ、おしるこ買うんだけど。
ケイコの発言:
買うんだ。
雄二の発言:
背に腹はかえられないよ。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
おしるこ飲み終わったはいいけど、歩いても歩いてもゴミ箱が見つからない。
ケイコの発言:
ああ。つらいね。
雄二の発言:
こう、ずっと持ちながら歩いてるんだけど、もう、早く捨てたくて仕方が無い。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
途中にやっとゴミ箱見つけるんだけど、手書きで「ビン入れ」って書いてあって、これに、カンを入れていいものかどうか、すごい悩んだり。
ケイコの発言:
駄目なんじゃないの。
雄二の発言:
「リサイクルのためにビンだけを入れてください」という意味での「ビン入れ」だったら、カンを居れることは悪いことだけど、田舎のおばちゃんが、カン・ビンを総称して「ビン」と呼んでいるだけだったら、入れても良いんじゃないか、とか、いろいろ考えちゃう。どうせ、回収日一緒だろうしなあ、とか。
ケイコの発言:
ああ。なるほど。
雄二の発言:
でも、気が弱いから結局捨てられない。これはカンであって、ビンじゃないんだ、とか自分に言い聞かせて。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
で、カンを持ったまま、寺に着いてしまう。ゴミ箱ばっかり探していて、景色を見る余裕すらなかったぜ!
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
まあ、スギの雑木林だから、見ることもないんだけど。
ケイコの発言:
そうなんだ。
雄二の発言:
で、ふと見ると、門の脇に、なんか、駐車場があったりする。車で来れるんじゃないか! みたいな。この石段の苦労は何だったんだ、という。
ケイコの発言:
つらいね。
雄二の発言:
まあ、車で来たら来たで、満車で延々と待たなければならないんだけど。
ケイコの発言:
つらいね。ていうか、苦痛寺、人気あるんだ。
雄二の発言:
あるよ。あらゆる苦痛を取り除いてくれる、という触れ込みだからね。
ケイコの発言:
へえ。すごいね。
雄二の発言:
苦痛観音を目当てにやってくるわけだよ。
ケイコの発言:
苦痛観音。
雄二の発言:
全部で5体あるんだけど。
ケイコの発言:
そんなに居るの。
雄二の発言:
それぞれが、ものすごい、苦痛な表情をしてるんだよ。で、みんな、それを見て、「ああ、世の中には、俺よりつらい人が居るんだな」と、晴れやかな気分で帰る。
ケイコの発言:
なるほど。
雄二の発言:
1つ目は、なんか、肘を机に当ててしまって、なんかしびれてビーンってなってる瞬間の像。
ケイコの発言:
そういうのなの?
雄二の発言:
今にも悲鳴が聞こえてきそうな躍動感だよ。それが人気の秘密なんだけどね。
ケイコの発言:
へえ。
雄二の発言:
2つ目は、部屋でヘッドホンで音楽を聞こうとしてるんだけど、なんか、音量がものすごい大きくなっていて、「わあー!!」っていう瞬間の像。
ケイコの発言:
えらい現代的だね。
雄二の発言:
新しいものはどんどん取り入れていく方針だからね。
ケイコの発言:
そう。
雄二の発言:
3つ目なんて、サッカーやってるもの。
ケイコの発言:
アクティブだね。
雄二の発言:
今までずーっとフル出場していたFWなんだけど、なかなか得点が入らない。で、もう一回気を取り直していくぞ! って時に、監督に、いきなり選手交代を告げられるんだよ。で、「え、俺? マジで?」っていう瞬間の像。
ケイコの発言:
カズ?
雄二の発言:
仏像だよ。
ケイコの発言:
そう。
雄二の発言:
4つ目は、新人の女の子の部下を呼ぶのに、「萩原だったかな、荻原だったかな」とものすごい悩んだあげく、「萩原」でヤマを張るんだけど、「荻原です」と真顔で返された瞬間の像。
ケイコの発言:
最後は。
雄二の発言:
5つ目は、ほんとつらいよ。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
座ってテレビ見てて、すっごい面白くて、「アッハハハー」って笑いながら、こう、後ろに手をついたらちょうどリモコンのボタンを押しちゃって、チャンネル変わっちゃって、あわてて戻したら、もう、その面白い場面終わってた、っていう。
ケイコの発言:
それ、どうやって仏像にするの?
雄二の発言:
それは、見れば分かるよ。
ケイコの発言:
まあ。
雄二の発言:
ほうら、苦痛寺に行きたくなってきただろう。
ケイコの発言:
特には。
雄二の発言:
あそう。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
つらいなー。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
うん。
ケイコの発言:
うん。
雄二の発言:
寝るかな。
ケイコの発言:
おやすみ。
雄二の発言:
おやすみ。
こんなのも書いたよ。