2008-03-18   思考  
 そういえば、大ロボット博行ってきた。

 科学博とかで昔からロボットはウォッチしてきたほうだとは思うんだけど、ちょっと前まで、こう、客観的に見てびっくりするよな技術革新的なものはあまり無かった。一部の分野、たとえばナノマシンだったり、ソフトウェア的な解決方法に発展はあったんだろうけれど、じゃんけんができる新型ロボット、とか言われても、「うーん、駄菓子屋の前にあったような」みたいな。

 というか技術の粋を集めてできたロボットの能力がじゃんけんってどうなの、みたいな。

 なんつーか、僕らの想像のはるか低空を走る(や、分かってる、実はきっと中はものすごい技術を使ってるんだけど、ジャパニメーションで育った僕らがロボットに求めるものは高い)ロボット技術を見て、ロボットとかぶっちゃけ無いよね−、みたいなことを思ってた人って少なからず居る。
 僕もその一人で、「ロボット関係の仕事をしたい」と小学校の文集に書いて、一応ロボットの研究室が多い大学へ行ったんだけど、「や、ねえな」と思って専攻を変えたクチだ。

 今は後悔している。

 最近はASIMO、ムラタセイサク君をはじめとする二足歩行(走行?)ロボットが脚光を浴び始めている。ロボットがあんなに軽やかに走るなんて。
 形も進化している。手に装着するタイプのロボットスーツは、介護シーンの現実解になるかもしれない。
ロボットが確実に僕らの生活を変えようとしはじめている。「やっぱすごいことになるんじゃないの?」みたいな機運が再び。やっとけばよかったなあ、ロボット。なんであのとき外面だけ見て見限ってしまったんだろう。停滞してるように見えるときが、中の人が一番楽しい時なんだ。

 そんな中での、大ロボット博。おのずと期待は高まります。

 外はあふれんばかりの人。みんなロボット好きだなあ。
 待つこと1時間、ようやくチケットが買えた。テンション上がる。


 

 でも、入り口にあったモニュメントが引っかかる。何これ。



 倉庫のありもので作りました的な。文化祭かよ。



 音声ガイドは安めぐみ。なんでなんで?
 このあたりから、不穏な空気を感じはじめる。



 や、借りますけどね。ガイド。
 


 え? ガンプラ?



 おい! しれっと鎮座するな! おまえの居場所は本棚の上とかだ。



 これはどこからつっこもう。あ、堅いよ! どら焼き!



 もうびっくりしない。
 


 びっくりしない。
 


 ああ、そうね。からくり人形も日本が誇るロボット技術だからね。



 浅田真央じゃないか。



 や、最後居ましたけどね。ASIMO。





2008-03-17   思考  
 自分では全然意識していなかったんだけど、俺、歩くの好きだわ。

 思い返してみれば、以前京急戸部駅の真横に住んでたことがあって、あの、会社へ行くときは急いでるんで戸部で乗るんだけど、帰り、戸部で降りたことほとんど無かったなあ。大体隣の横浜駅から歩いて帰ってた。なんでそんなことやってたんだろう、と最近考えたんだけど、たぶん何も考えて無かった。健康のためとか、運動不足を解消するためとか、いろいろ理由はつけていたような気がするけど、でもそれだけだったら多分あんなに続かない。むしろ自分の歩く欲を満たすため、みたいな、なんというか煩悩的なところでやっていた気がして。
 そう表現するだけで歩く行為がなんか嫌らしい感じに思えてくる。俺のウォーキングは、自欲を満たすための動物的な嫌らしい行為です。さあ、蔑んだ目で俺を見るといい。俺は、その中を、ただ、歩く。

 去年、嫁と温泉行ったんですけど、あのねえ、駅から宿まで、1時間あるんです。で、まあ、俺、歩いて行けるな、って、思っちゃったんですね。じゅるり! みたいな。「え、1時間!? じゅるり!」みたいな。

 であのー、嫁には、言わなかったんですね。1時間とは。1時間って言ったら反対されますからね。うん、まあまあ近いみたいだよ……みたいなこと言っておいて。

 やあ。楽しかった。歩いても歩いても着かないんだもの。楽しー! あ、光が見えた! あれ温泉街だよ! とか言って、10分後、それがただのコカコーラの看板だったことが分かったり。楽しー! 途中雨降ってきてね。超! 楽しい!

 朝、ちい散歩っていう番組やってるじゃないですか。あの、地井武男おじいちゃんがいろんな地域を徘徊する番組なんだけど、地井さん、ものっすごいニヤニヤして歩いてるんですね。たぶん、彼も、自欲を満たすための、動物的なウォーキングをする人なんだろうなあ、と思っている。健康とか街の人との交流とかは副次的な効果で、彼はただ欲望に従って歩いてるだけだ。

 結果オーライな欲求。

 前、すんごい長寿なおばあちゃんに「長寿の秘訣は何ですか?」とかインタビューしてて、そのおばあちゃんが「我慢しないこと」とか言ってて、「へえー意外ですねえ!」みたいな感じになってたんだけど、彼女の欲望はいろいろひん曲がってるんじゃないかな、と思う。なんだろ、緑と赤に異常に執着していて緑と赤のものしか食べない、とか。

 高校時代、ベンゼン環を見てると異常に興奮する、とか言ってた栗田君は、元気でやってるだろうか。




2008-03-03   思考  
 そういえばはじめてWebサービスを作ったのは1998年、大学2年のときだった。
 大学受験の参考書の評価サイトを作った。

 当時はアフィリなんて無かったから、これでアクセス稼げたら参考書の出版社に掛け合って販売代行をやって……みたいなこと考えてたんだけど、ぜんっぜん流行らずに、あと、飽きて。飽きまして。2ヶ月くらいで飽きてやめた。

 や、でも、はじめはすごいがんばったんだよ。友達が受験勉強のときに使ってた参考書を知りたくてアンケートをとろうと思ったんだけど、まだインターネットとかメールがそれほど普及してなかったからアンケートをネット上でやるわけにはいかなくて、朝、アンケート用紙を大学の机にバーって並べて、回収して。

 ちゃんと続けてたら今頃大金持ちだったかもしれないなあ。
 ところで、このサイトは大学1年のときからやってる。
 お金にならないほうは続く。

 まあ、で、はじめてのWebプログラミングですわ。動いたときは、めちゃくちゃ嬉しくて、友達に教えた。10分後Pメールがきて、


 タイカイノガメンガヘンダヨ


 バグを教えてくれたのは嬉しかったんだけど、「あ、退会したんだー」っていうね。
 退会しようとした人だけ気づくバグだからね。前向きの人は一生気づかないからね。

 うしろ向きの人だけ気づくことがある。

 今三浦和義元社長の事件についてのなんかテレビを見てたんだけど、まあ、白昼の事件なんですけど、向かいのビルに、目撃者が数人居たらしいんですね。

 まあ、目撃者が居たことで事件の捜査が進展したんだろうけど、あの、仕事しろよ。外とか見てないで。

 もし自分だったら「見ました」って言わないかも。だって、ものすっごい外ばっかり見てる人みたいじゃん。
 それか、まあ言わないのもアレなんで言うんだけど、自分が外を見たきっかけみたいなのが欲しくて、「すごいケンカしてるような声がしたんで、外を見たら……」とか余計なウソをつけてしまい、「ケンカの相手は誰だったのか」みたいな感じで捜査を大混乱に陥れてしまいそう。




2008-02-13   思考  
 Amazonで雑誌を買ったんだけど、待てど暮らせど来ない。

 でもちょっと目を離した隙に不在連絡票が入ってて、品名のところに「ガスメーターBOX」と書かれていた。
 そんな暖房器具は買ってねえよ、と、Amazonに怒りのメールを出そうとして、ほぼ書きあがったんだけど、あーわあ! と突然閃いて、外へ出て、あの、ほら、壁によくあるガスメーターの扉を開けたら、Amazonの箱がちょこりんと入っていた。

 あぶねー。Amazonに「ガスメーターBOXに入っていませんか?」みたいなこと言われるところだった。「ガスメーターBOXに入っていませんか? このレビューは3人中3人が参考になったと投票しています」みたいなこと言われるところだった。
 なにより、アホなことがAmazonにばれなくてよかった。マイページに脳トレとか知育玩具が並ぶところだった。

 え、ていうか、これって何、普通なの? 連絡票に、品名じゃなくて、隠し場所を書くという行為は、通常行われているの? それともこの配達ドライバー、松岡さんのオリジナルなの? 松岡クエストなの?
 そして、今回レベル1をクリアしてしまったことで、松岡クエストレベル2が来るの? 「ガスメーターBOX 北に2歩 東へ3歩」みたいな。

 や、違うわ。ちょっと待って、松岡、ちょっと待って。松岡よ、なんで俺がお前のゲームに付き合わなければならない。お前が小さなミニゲームによって日常のルーチンワークを楽しいものに変えようとする気持ちは分からんでもない。分からんでもないけれど、どうか俺を巻き込むのはやめて欲しい。

 クエストで思い出したわ。
 最初に勤めた会社に、めちゃくちゃ怖い怖い柴木さんという技術リーダーが居た。柴木さんは、自分が認めない人に一切メールとかコンタクトを送らない、という、まあ、今考えればものすごく社会生活不適合者だったんだけど、当時は何だろ、必死なので、その異常さに気づかなかった。

 はじめてメールを送ってもらえたのは3年目の冬だった。こんなメールだった。

-----------------------
試験用ツール作ったから送ります。

abc-company
柴木
-----------------------

で、パスワードつきのZIPファイルが添付してあった。パスワードは?

で、まあ、パスワード分かんないから、柴木さんのところへ行ったら、「abc-companyって書いてあっただろ!」「いや、うちの会社名だから署名かと」「今まで俺書いてないだろ! こんなところに会社名を!」

「チーム員の俺にメールよこしたの初めてじゃないか! この社会生活不適合者!」という言葉を飲み込み、はあ、すみません、と引き下がったのですが、全然納得行かないわけで。
 で、あとで先輩にグチったところ、「俺もあった! 会社名がパスワードだったよ」って。なんだ、みんな通る道なのか、と安心していたら、

「でも俺柴木クエスト解いたよ。だってあの柴木さんがパスワード忘れるはず無いと思ったから」

ここで俺の出世の道が閉ざされたのでした。




2008-02-08   思考  
世間一般的には、俺は片付けられない人みたいなことになっている。

やあ、でも、あのねえ、俺ね、そんなにモノなくさないんですよ。
モノへのアクセスもそれなりに早い。

でね、世間一般に言われる「片付けられない人」も、同じような主張をすることが多い気がする。自分にはこれが分かりやすいのだ、とかね。

で、気づいた。実は我々は、新しい整理方法を体得しているのではないか。

道具は道具箱。野菜は野菜室。
我々は、種類で整理整頓するこのオーソドックスな整理方法を幼稚園で習う。
しかし、この整理方法は、果たしてこの情報過多時代に最適な手法なのだろうか。

例えば俺なんかは時系列整理法を採用している。
時系列に沿って情報をストックしているのである。
具体的に言えば、書類をもらった順にただただ積み重ねている。
それをかっこよく言うと、時系列整理法を採用している。今つけた。

ちゃんと片付けろって? や、でも、ちょっと待って。直近でもらったものほど、直近で使うんですよ。
当たり前ですけど、これがものすごく大事で。
直近で使う可能性があるものが、上のほうにある。
だから、時系列整理法は、直近の書類へのアクセスがものすごく速い。1秒とか。
ただし、半年前の書類とかになると、5分とかかかる。

でも、半年前の書類を求められることって、年に何回ありますかね、っていう話ですよ。
過去のデータを見返したりそういう作業が多い人は、確かに種類で整理しておいたほうがいい。
でも、そうでなかったら、実はただただ積み上げる方式のほうが、仕事の効率が良い場合が多いんじゃないの? ほら。ほらね。


あとは、捨ててない空き缶にもっともらしい説明をつけたいんだけど、未だに思いつきません。




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