2010-09-07   B級ニュース  
2010年8月2日に生産終了したラ王。
「追湯式」を行ったり、皆に盛大に生産終了を惜しまれた。

でも、9月に復活する。生麺では無いけど、日清の最高傑作なんだと。

そのことで、「閉店商法だ!」と怒っているファンも居て、2chのスレなんか見ても、「詐欺」「不買運動じゃい!」みたいな感じで、息巻いてる人も多い。

もっとも、「ラ王終わる」のときの公式Flashが金かかってそうだったことなどから、「次」が来ることを察知してた人も多く、「どうせ復活するんでしょ」「誰が担当してるかは知らないけどプロモーション下手」という声も見られた。

でも、俺、ラ王のリニューアルの件、みんながtwitterで「ひでー」って言ってるのを見て初めて知った。
で、ラ王なんて10年くらい買ってないんだけど、「食べてみてもいっかな」って思った。

つまりなんか、そういうことなんじゃないの? と思う。

本家のサイト見ると「あれから4日……」とか確実にふざけてる。このネタは、すぐ復活しないと成り立たない。
このくらいのイタズラだと、本気で怒る人は居ても少数で、大体の人は「ひでー」とか言いながらオンラインでもオフラインでも話題にする。
結果、カップラーメンを普段食べない俺にまでその波が来て、ちょっと興味まで持った。
てか、俺本家のサイトまで見ちゃったからね。全体の効用は高まってるんじゃないか。

もちろん、「おいしい」とかまっとうな理由で口コミが普通に広まるのは理想だけども、似たような商品が多い昨今、そうそう起こるわけがない。
そうなったとき、怒りを使った口コミマーケティングって、まあまあ、アリだと思う。
言われつくされてることだけど、相手を怒らせて感情を揺らすほうが、印象に残るし、伝わる。

まあ、怒らせる度合いを間違えると炎上するのでめちゃくちゃ危険なんだけど、でも、その度合次第で宣伝効果を最大にできるとしたら、それは火薬の量や位置を調節して目的のビルだけ倒壊させる爆破職人のような職人技だと思う。

今回は、いい爆破だったんじゃないんですか? まあ、売上とかはこれからなので知らんけども。
怒り職人、居るね。こりゃ。
しかも、結構優秀な怒り職人だったんじゃないかな。
全国怒り職人大会に出てるレベルの。あれね。8月末に大曲でやるやつ。
壮大な曲に合わせて客を怒らせる。
今年の優勝は、熱帯夜、客にビール配ったと思ったら全部固めるテンプルだったってやつね。あれはドカーン! って、会場が爆発した。

まあ、それはいいわ。大曲はいいわ。

そういう目で見ると、日常感じるいろいろな怒りも、もしかしたら、怒り職人たちが仕掛けているものなのでは、という気がしてくる。全部怒り職人の罠にも思えてくるから不思議。

ちょっと前にノイズキャンセリングヘッドホンが壊れて、そのときは「マフラーがね、悪いんだよね」とか言って、納得したんですけど。

あのあと、俺、同じの買ったんですよ。全く同じの。
そして今日、まったく同じ部分が割れた。

今読むと、当時の文章が笑えて笑えて仕方がない。
でも、まあ、いろいろ思い返していたら、あのー、冬に、マフラーを巻くじゃないですか。で、音楽聴かないときって、ヘッドホンを首にかける習性がみなさんおありじゃないですか。まあ俺も含めてなんですけど。で、マフラーの上からヘッドホンを首にかけてたんですけど、冬のマフラーって、あのー、まっきまきに巻くじゃないですか。ともすれば首が顔より太くなる。そこにヘッドホンをずっと挟んでたら、ヘッドホンにかかる負担はクッキングパパの比では無いのではないか。悪いの俺じゃん。

あぶねー。苦情の電話を入れるところだったあぶねー。完全に俺のせいだ。

何このお人好し! こいつ戦場で一番に死ぬよ!!!
あとこいつに何か売って儲けようぜ!!!

まあ、それはいいんだけど、バキっといったわけです。
ヌィリャアアアアイ!! って思ったんですけど、ちょっと待てよ。これも怒り職人の仕業なのでは。

あのバカにもう一回壊れるヘッドホンを渡す→神対応する→あのバカは会社の神対応をしゃべりまくる→その会社の株が上がる→最高益更新!

そうはイカンザキ! 今度こそは、構造に問題があると認めるまで戦います。





2010-08-30   思考  
喫茶店でくつろいでいたら、外からガンガン! ガンガン! と定期的に音がする。

工事かー、まあ、平日の日中だし仕方ないよな、と思って、しばらくして外へ出て、なんか、アホ面の小学生がガードレールを傘でガンガン叩いてたときの怒りゲージの伸びは、音速を超えた。
俺は、こんなものを、え、こんなものを? こんなものを勝手に納得して我慢していたのか? という。

我慢できる範囲って、その発生源によって全然変わってくる。

外に出たらちゃんと工事だったとしても、すっごいダサいロボットみたいの作ってたら、それはそれで腹立たしい。ガンガン! ガンガン! って、なんかすっごいぷりっとした尻の部分を作っててね。だせえしうるせえよ! こんなものを作る音で俺の有意義な時間が潰されたのか! って怒ると思う。

一方で、外に出たらちっちゃいヒヨコがガンガン! ガンガン! って鳴いてたら、えっかわいい〜! ガンガンかわいい〜! ってなるし。

そういうのって、ものすごくある。

我慢してやってることも、ちょっと変わるとまったく我慢できなくなる。
また最近めちゃくちゃ暑いんですけど。
ちょっと前に、バスで出先まで行くことがあって、めちゃくちゃ暑いんですけど、大人ですから、黙ってバスを待ってたら、後ろの中華屋のグオーっていうのが体にあたってて、うおえー!? ってなった。四千年の熱を体に浴びてた! そりゃ死ぬわ! でもここ動いたら並んでるのダメになるし!
それに気づいてから、我慢のタカみたいのが外れて、もうなんだろ、えー、すげえ行きたくないし、バス来ないし。たった2分の遅れに、一人めちゃくちゃ怒っている客。プリップリしてPasmo出したら入ってないし、1万円しか持ってなくて1万円入らないし。ふざっけんなよ、と思ってふと後ろをみたら、汗を止めどなく流されているおっさんが「はやくバスに入れてください」と言わんばかりの顔をして居たので、「へへ、すんません」と言って先に通しました。






2004-11-03   思考  
 なんか、最近、クロースアップマジック、っていうんですか、なんつーか、大仕掛けを使わないで、目の前でトランプとかカップとか使ってやる手品、流行ってるみたいで、テレビでよく見かけるんですけど。

 番組の作り方として、手品師と台があって、それを芸能人が取り囲む、みたいな感じでね、やってるんですけど、あのー、なんだろ、クロースアップマジックを見ている芸能人て、大抵、だんだん機嫌が悪くなる。
 なんだろ、よくトランプを切ったのに当てられたり、心を見透かされたりと、自分の思い通りに行かないことが悔しいのか何なのか、だんだん、明らかにイライラしてくるんですよ。この前なんて、菊川怜が、カップに入れたボールが最後いきなりレモンになっていたことに、完全に腹を立てていた。「ボールじゃない! ボールじゃない!」って言って。あれは、完全に怒ってた。手品師と、レモンに向かって。そんな怒り方はないだろう。

 クロースアップマジックの番組は、実はその芸能人たちの理不尽な怒り方みたいなところが見所だったりする。

 つーか、手品師ってすごい。なんだろ、こんなにも周りの人をイライラさせることができるなんて。すごい。不思議だなあ。手品みたい。
 あとなんだろ、手品師になるにも、難しいじゃないですか。まあ、知らないけど、すごい練習とかするわけじゃないですか。手品師とボディビルダーは、練習すればするほど、嫌われていく。不思議だなあ。手品みたい。




2004-06-19   思考  
 えー。いつもの思いつきの前に、突然ではありますが、あの、まあ、ここで時々話題に上った、京急の歌を作りました。
 今回は、絵入りです。





  (再びダウンロードできるようになりました)

 ストリーミングではありませんので、右クリック保存でもして見ていただければと思います。約6Mあります。
 今のところ、WMV形式のみとなっています。
 マックで、どうしても再生できない方はメールください。

 さて。

 行動が読めない人ってのは、俺の中で、一番怖いかもしれない。中学の時に、すげえ優しい先生が居たんですけど、その先生、たまに、ごくたまに、めちゃめちゃ怒り出して、机バーン! とか蹴ったりする。その線引き? なんつーの、怒ることと怒らないことの線が、まったく見えないんですよ。授業中煩くしても笑って「このやろー」とか言ったりする一方で、朝の自習のとき席を立って友達のところに筆記用具を返しに行ってた奴をぶん殴ったり。怖い。こう、なんだろ、常に機嫌の悪い先生とかより、よっぽどそっちのほうが怖いからね。いつ怒るか分からない。もしかしたら、黒ひげ危機一発のように、完全にアトランダムなのかもしれない。見えない恐怖。

 一年前かな、こう、都会へ出てきて、なんだ、あの、俺に足りないものは何だ、みたいなことを考えたときに、ああ、英語だ、と、ふと思ったんですよ。引っ越した朝に思いました。その日の午後には、英会話の契約書に印鑑を押していました。YesYes言いながらね、まあ、某、有名英会話塾ですわ。

 で、なんだ、クラス振り分けテスト? みたいなのを、最初に受けるんですよね。先生と会話して、こう、こいつはどれだけ喋れるのか、みたいなのを見る。俺は、すげえ、やりきった、みたいな、だって、どっかんどっかん笑い取りましたし、まあ、やりきった、みたいなね。そしたら、なんだ、通されたのは、下から2番目のクラス。なんか、駄目そうなおじさんと、女子高生が居ました。こいつらかー。こいつらとかー。ていうか、あれ、俺は、笑わせてたんじゃなくて、笑われてたんだー、みたいなね。で、あのー、ぶっちゃけると、そんな、英語とかその日の朝に思いついたことだから、あのー、その頃には、既に、ちょっとやる気なくなってたんですよ。英語。英語じゃねーなー、俺に足りないものは、みたいな。タップダンスかなー? とか思いはじめていた。

 まあ、いいんだけど、そんなこと考えてるうちに、先生が入ってきたんですよ。すんごい、にこにこした先生。にこにこしながら、カバンからテキストやらなんかカードやらを取り出している。なんだ、なんか、楽しそうじゃないか。英語も、意外といいんじゃないか。
 で、先生が、クイズを提案したんです。まあ、自己紹介として、自分のことを説明した文を3つ作れ、と。で、1つだけ、ダウトを、あのー、ウソを混ぜるんですよ。で、お互い、ウソを当てあう。
 で、なんだ、俺はさ、俺には息子が居ます、みたいなことを言って。あー、でも、もしかしたら居るかもなあ、いや、でも、居ないだろ! わー、ばれちゃったー、みたいな、えー、非常に無難に乗り切りまして。で、問題は女子高生ですよ。お兄ちゃんがグレイのテル、とか言い出すんですよ。おめー、悩むまでもないじゃないか。で、しかも先生、案の定グレイ知らなくって、なんだ、なんかややこしいことになって。身の程を知れ! 僕らは、下から2番目のクラスなんだよ! お前に、グレイを説明できるのか? グレイのなんたるかを、説明できるのか? In Englishで! まあ、トップアーティストとかなんとかで通じたんですけど。

 で、最後ね、先生も、自己紹介をする、と。で、先生は、どれも本当っぽいことを言って。自分はカナダ出身だ、とか、マンチェスターユナイテッドが好き、とか、実家は農家だ、とか。わー、難しい。でも、俺がダウトを当てる番だから、こう、当てずっぽうで、「マンチェスターユナイテッドが好き」がダウト、って言ったんですわ。

「NO!!」

 その声は、教室中と言うより、建物中に響き渡った。

「アイラブ! マンチェスターユナーイテッド!!」

 なんで、この人は、こんなに、怒っているんだろう。
 俺ね、怒る人を見るのが好きってこの前言ったんですけど、こういうのは、本当に怖い。先が読めない怖さ? この人の次の行動が全く読めない。怖い。英語怖い。

 あれ以来行ってないわ。英会話。なんか、恐怖を伝える英単語ばかり覚えそうで。アレだ、半年くらい通ったらさ、ネガティブな語彙ばかり豊富なの。fearとか。sufferingとか。depressionとか。偏食偏食で。




2004-06-07   思考  
 俺言ったかどうか忘れたんですけど、あのー、実は俺、光を申し込んだんですよ。1月頃。俺のこう脳内カレンダーでは、遅くとも4月頃までに光の工事が終わっている予定だったのですが。

 何だよ。おせーよ。光は速いけれど、工事は遅い。光は速いけれど! 工事は、遅い。それか、光が速い分、工事が遅い、のか。まあ、逆は嫌だ。逆じゃなくて良かった。やったー。

 まあ、どうでもいいんですけど、でー、俺、ほんとこういうの嫌なんですけど、あのー、電話したんですよ。プロバイダに。あー、俺、ホントこういうの苦手で。何故かというと、怒れないんですよ、俺。こう、カーっとテンションを上げて、「どうなってんだオイ!」みたいなのとか、こう、俺のコマンドに無い。喜怒哀楽の「怒」が、完全に抜け落ちている。怒る振りをする時は、たまーに、あります。でも、それって振りでしかないんだよなー。心では、「わー、次何言お −。何てどなろー」とか思っている。

 あのー、怒り方を知らない人、ってのは最近増えているようで、あの、駄目だと思うよ、ぶっちゃけ。怒れないのって。なんか、現代っ子みたいで気持ち悪い。怒ったほうがさっぱりして良い場合も多分にある。まあ、でも、俺は怒れないんだよなあ。
 むしろ、俺、怒ってる人見ると、笑っちゃうんですよ。なんか。面白いじゃないですか。面白いなあ、怒ってる人。面白くないですか? 怒ってる人。

 この前すっごい面白かったのが、あのー、うちの本社に、会議室みたいなのが3部屋くらいある階があって。で、なんか、でっかいセミナーをやる時は、そこの会議室の壁が取っ払われまして、ホールみたいになる、という、まあ、良くあるアレなんですけど。で、あのー、ちょうどその日はうちの部が企画したセミナーだったんで、こう、準備の手伝いに行ったんですよ。
 で、その、壁を取っ払う仕事をしていたんですけど、あのー、壁を取って、壁置き場へ持っていくじゃないですか。そしたら、その倉庫の中から、ものすごい怒鳴り声が聞こえる。

「順番があるんだ! 順番があるんだから!」

 なんか、壁をしまうプロみたいな小さなおじさんが居て、ものすんごい、怒ってるんですよ。なんか、壁の裏にね、一枚一枚番号が振ってあって、その順番とおりにしまいたいらしいんですわ。そのおじさんは。

 で、間違った番号の壁を持ってくると、ものすごい怒るの。

 もう、面白くて面白くて。何回も、間違った番号の壁を脇に抱えて走った。もっと怒らせたい。もっと怒らせたい。で、持っていくと、案の定怒ってくれる。わあ! 面白い! なんか、そういうおもちゃみたいで。

 そんな、彼は怒られても笑っている、みたいな、なんか、一見すると宮沢賢治のような透明な響きですけど、まあ、やっていることはものすごく卑屈な遊び。

 まあ、それはいいんだけど、あの、結局、怒ってる人の何が面白いって、行動が読めるところ? あー、例えばさっきのおじさんの何が本質的に面白いかって、こう、特定のインプットをすると必ず特定のアウトプットが返ってくるところ。だと思っている。

・違った番号の壁→怒る
・正しい番号の壁→受け取る

 なんか、そういうゲームみたい。まあ、そんなゲーム出されても、買わないですけど。あー、今はそういうのが逆に売れるのかなあ。「壁おじさん」とか。

 あー、話戻すと、怒ってる人、に限らず、そういう機械のように決まった反応をする人を見つけると、ついつい、いじりたくなる。

 前住んでいた寮のおじさんが、毎朝、玄関にある事務室から、みんなに、「いってらっしゃい、いってらっしゃい」って声をかけてくれるんですよ。はじめは、すがすがしいなあ、と思っていたんだけど、あのー、すんごい良く見たら、おじさんの目が、こっちを向いていない。めざましテレビを見ている。ちかちゃんを見ている。このやろう! こいつの「いってらっしゃい」には、中身が無い。ただの、いってらっしゃいマッシーンじゃないか!

 何の話だっけ。ああ、あのー、そう、だから、そのさー、おじさんは、こう、人影に反応しているだけなのよ。俺、靴を履き替えるふりをしてもう一回通ってみたんですよ。で、悲しいことに、こいつさー、ぬけぬけと普通に「いってらっしゃい」って言うのよ。見事に。あれはさすがに面白さを通り越してちょっと怒りを覚えた。あー、怒ったなあ、俺。あれはごく自然に腹が立った。現代っ子の固い扉をこじ開けるパワーを持っていた、あの寮は。




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このサイトについて。
ヤスノリさんが適当にあることないことを書くサイトです。1997年11月からあります。現在Ver.3です。

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