人の好みが千差万別になったのではなくて、最初から好みは千差万別だった。
プロダクト提供側が自分都合でそれをある程度セグメント切って、3種類とか5種類とかに分けて商品を提供していたので、なんか、人の好みが一辺倒に見えただけで、というのはよく言われる話です。
今や、消費者側にできるだけ歩み寄らないと商品や集客ができない時代、「好みは千差万別だよねー」「個性ッスよね!」って、ようやく提供者側が言い始めた、のが1990年代以降。
でね、もっと言うと、じゃあ提供者側は、ものすごい数のパターンを用意しなければならない、もしくはものすごいニッチなものを作ったあとものすごいプロモーションをかけて該当者を炙り出さなければならないのかっていうと、そうでもなくて、まあインターネットとかのおかげで、ある程度安価にマッチングできる仕組みが無いことはない、感じになってる。
なので、こう、商品ラインアップの複雑化と、それだけの情報をさばけるだけのインフラがある程度整備された今、「1個も売れない」という状況を作るのは、逆に難しいんじゃないか、という気がしてるんです。
例えば、去年「売れてない」ことで話題になった叶姉妹のDVD。
いやあ、よく考えてよ。すごくない? 30000円でもいいから156人が欲しいって言ったんだよ。すごいよ。
ネタで入れた人も居るんだろうけど、いや、それも含めてだよ。絶対に、ゼロじゃないんだよ。だから、そう、もう、売れないものは無いんじゃないか、という気がしていてね。
じゃあ、例えばだよ、俺が、うんちようちえん、っていう幼稚園を作ったとするじゃないですか。
ここに入ってくる園児はゼロかどうか。
ゼロか。これはゼロだわ。ゼロだなー。あれ!
まあ、うんちようちえんはダメかもしんないんだけど、もし情報が隅々まで行き渡ると仮定したら、どうにかしたら売れてしまうものばかりな気がする。全部売れると思う。うんちようちえんだけなんか例外。
例えば、葉っぱを10000円で売ったとして、あのー、インターネット人口20億人の誰かは買うんじゃないの?
目的は分からないよ? 観賞用かもしれないし、汚いお金を使いたいだけかもしれない。おしりをふくのに便利! って思ったのかもしれない。いろんな思惑の20億人が居たら、なんかに引っかかってしまう可能性がある。
そうなると、ワールド・ワイド・ウェブな時代には、ゼロって、なんかすごい価値がある気がする。
どうやっても1個も売れない! という状態を作るのって、なんかすごいことだ。
だって、20億人が「No,thank you.」「不用」「要りません」って言ったんだよ。20億人を「通した」んだよ。すごくない?
今後もインフラや情報整理の方法はどんどん進化していって、世界中のものをもっと手軽に検索して買えたりする時代が来るんだろう。
そのとき、俺は、20億人にノーと言われる商品を作っていたい。

5万円の予定です。
プロダクト提供側が自分都合でそれをある程度セグメント切って、3種類とか5種類とかに分けて商品を提供していたので、なんか、人の好みが一辺倒に見えただけで、というのはよく言われる話です。
今や、消費者側にできるだけ歩み寄らないと商品や集客ができない時代、「好みは千差万別だよねー」「個性ッスよね!」って、ようやく提供者側が言い始めた、のが1990年代以降。
でね、もっと言うと、じゃあ提供者側は、ものすごい数のパターンを用意しなければならない、もしくはものすごいニッチなものを作ったあとものすごいプロモーションをかけて該当者を炙り出さなければならないのかっていうと、そうでもなくて、まあインターネットとかのおかげで、ある程度安価にマッチングできる仕組みが無いことはない、感じになってる。
なので、こう、商品ラインアップの複雑化と、それだけの情報をさばけるだけのインフラがある程度整備された今、「1個も売れない」という状況を作るのは、逆に難しいんじゃないか、という気がしてるんです。
例えば、去年「売れてない」ことで話題になった叶姉妹のDVD。
いやあ、よく考えてよ。すごくない? 30000円でもいいから156人が欲しいって言ったんだよ。すごいよ。
ネタで入れた人も居るんだろうけど、いや、それも含めてだよ。絶対に、ゼロじゃないんだよ。だから、そう、もう、売れないものは無いんじゃないか、という気がしていてね。
じゃあ、例えばだよ、俺が、うんちようちえん、っていう幼稚園を作ったとするじゃないですか。
ここに入ってくる園児はゼロかどうか。
ゼロか。これはゼロだわ。ゼロだなー。あれ!
まあ、うんちようちえんはダメかもしんないんだけど、もし情報が隅々まで行き渡ると仮定したら、どうにかしたら売れてしまうものばかりな気がする。全部売れると思う。うんちようちえんだけなんか例外。
例えば、葉っぱを10000円で売ったとして、あのー、インターネット人口20億人の誰かは買うんじゃないの?
目的は分からないよ? 観賞用かもしれないし、汚いお金を使いたいだけかもしれない。おしりをふくのに便利! って思ったのかもしれない。いろんな思惑の20億人が居たら、なんかに引っかかってしまう可能性がある。
そうなると、ワールド・ワイド・ウェブな時代には、ゼロって、なんかすごい価値がある気がする。
どうやっても1個も売れない! という状態を作るのって、なんかすごいことだ。
だって、20億人が「No,thank you.」「不用」「要りません」って言ったんだよ。20億人を「通した」んだよ。すごくない?
今後もインフラや情報整理の方法はどんどん進化していって、世界中のものをもっと手軽に検索して買えたりする時代が来るんだろう。
そのとき、俺は、20億人にノーと言われる商品を作っていたい。

5万円の予定です。
こんなのも書いたよ。
農協の朝市みたいなやつに行った嫁が、紫いもとふつうのサツマイモを両方買ってきた。
めちゃくちゃ被ってる。なんでこんなことになった?
で、よくよく聞いてみると、
1)サツマイモがあったので、カゴに入れた。
2)次に、離れたところで紫いもを見つけたので、これは珍しいので買おう、と思った。
3)サツマイモを返そうと思ったけど、すごい並んでいたため、一方通行の状況で、まあいいか、と両方買った。
で、ふと、もしかしてこれは作戦なのでは、と思ったわけです。
サツマイモと紫いもの順番が逆だったら、どうなるだろう。
いちおう、今回の条件を再確認。
・サツマイモは、必要に迫られている。
・紫いもは珍しいのでちょっと欲しい。
・お店は混んでいて、強制前方スクロール状態。
・朝市なので、どこに何が売っているかは、毎日変わるので分からない。
もしかしてお目当てのものは無いかも知れない。
で、そう、紫いもが先にあったばあい、こんな感じになるんじゃなかろうか。
1)紫いもを見つけたので、「うーん、サツマイモの代わりに良いかな」と思って買った
2)次にサツマイモを見つけたが、「紫いも買ったし良いか」と思って買わなかった
サツマイモに、追加で買わせる稀少価値的な魅力が無いから、こんな感じで、サツマイモを買わないパターンが多いのではないか。
一方通行の状況、どこに何が売っているか分からない、という状況の場合、サツマイモ→ちょっと見えないところに紫いも という陳列パターンが、もしかしてイモの売り上げを最大化させるのではなかろうか。いや、まあ、知らんけどね。
やあ、陳列の順番や見せ方が大事、みたいなのははるか昔から言われていて、商店の現場の人は毎日試行錯誤を繰り返しているんだろうけども、こう、同じようなイモが2つ並ぶと、なんか、すげえな、という気がする。
ここでふと思い出したんだけど、大学時代の学食。
おかずをお盆に取っていって、こう、自分定食を作って精算する形式だったんだけど、あのー、デザートがね、必ず最初に有ったんです。今思うと。で、当時は「デザートは最後に食べるんだから最後に並べればいいのに」ってずっと思ってたんだけど、これは、デザートが先だわ。絶対先。
条件
・おなかが空いてる
・学食は強制前方スクロール状態。
デザートが先に売ってると、こんな感じの行動を取る。
1)お腹空いてるので、デザートを見つけたらとりあえずお盆にのせる。
2)ごはんとかおかずとか取っていく。
これが逆だったらどうか。
1)ごはんとかおかずとか取って、自分定食を完成させる
2)デザートかー。。どうしよっかなー。
ここに、悩むスキが生まれてしまう。
目の前にすでにいっぱしのご飯が完成しているかどうか、で、デザートを取る確率って、ものすごく変わる気がしません?
学食のセールスプロモーション戦略にまんまと嵌り、10年前の俺は「ティラミス」と称した変な杏仁豆腐にココアパウダーをぶっかけたものを買い続けた。
畜生! あの時の俺の首根っこ捕まえて、本物のティラミスを食べさせてあげたい。あげたいのだ。
めちゃくちゃ被ってる。なんでこんなことになった?
で、よくよく聞いてみると、
1)サツマイモがあったので、カゴに入れた。
2)次に、離れたところで紫いもを見つけたので、これは珍しいので買おう、と思った。
3)サツマイモを返そうと思ったけど、すごい並んでいたため、一方通行の状況で、まあいいか、と両方買った。
で、ふと、もしかしてこれは作戦なのでは、と思ったわけです。
サツマイモと紫いもの順番が逆だったら、どうなるだろう。
いちおう、今回の条件を再確認。
・サツマイモは、必要に迫られている。
・紫いもは珍しいのでちょっと欲しい。
・お店は混んでいて、強制前方スクロール状態。
・朝市なので、どこに何が売っているかは、毎日変わるので分からない。
もしかしてお目当てのものは無いかも知れない。
で、そう、紫いもが先にあったばあい、こんな感じになるんじゃなかろうか。
1)紫いもを見つけたので、「うーん、サツマイモの代わりに良いかな」と思って買った
2)次にサツマイモを見つけたが、「紫いも買ったし良いか」と思って買わなかった
サツマイモに、追加で買わせる稀少価値的な魅力が無いから、こんな感じで、サツマイモを買わないパターンが多いのではないか。
一方通行の状況、どこに何が売っているか分からない、という状況の場合、サツマイモ→ちょっと見えないところに紫いも という陳列パターンが、もしかしてイモの売り上げを最大化させるのではなかろうか。いや、まあ、知らんけどね。
やあ、陳列の順番や見せ方が大事、みたいなのははるか昔から言われていて、商店の現場の人は毎日試行錯誤を繰り返しているんだろうけども、こう、同じようなイモが2つ並ぶと、なんか、すげえな、という気がする。
ここでふと思い出したんだけど、大学時代の学食。
おかずをお盆に取っていって、こう、自分定食を作って精算する形式だったんだけど、あのー、デザートがね、必ず最初に有ったんです。今思うと。で、当時は「デザートは最後に食べるんだから最後に並べればいいのに」ってずっと思ってたんだけど、これは、デザートが先だわ。絶対先。
条件
・おなかが空いてる
・学食は強制前方スクロール状態。
デザートが先に売ってると、こんな感じの行動を取る。
1)お腹空いてるので、デザートを見つけたらとりあえずお盆にのせる。
2)ごはんとかおかずとか取っていく。
これが逆だったらどうか。
1)ごはんとかおかずとか取って、自分定食を完成させる
2)デザートかー。。どうしよっかなー。
ここに、悩むスキが生まれてしまう。
目の前にすでにいっぱしのご飯が完成しているかどうか、で、デザートを取る確率って、ものすごく変わる気がしません?
学食のセールスプロモーション戦略にまんまと嵌り、10年前の俺は「ティラミス」と称した変な杏仁豆腐にココアパウダーをぶっかけたものを買い続けた。
畜生! あの時の俺の首根っこ捕まえて、本物のティラミスを食べさせてあげたい。あげたいのだ。
こんなのも書いたよ。
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