そういやこの前一人で映画を見に行ったんだけど。
あの、ポップコーン食べるじゃないですか。映画館のポップコーンてお値段もポップしてるんで、非常に買いたくないんですけど、まあでも他に買うものもないですし、という消去法でポップコーンになる。あそこにいなり寿司が250円であったら完全にそっち買うと思う。俺いなり寿司そんなに好きでもないけど、でもいなり寿司買うと思う。
あとまあ飲み物も買うとなると、ポップコーンセットみたいなセットになって売ってるわけです。ポップコーンセット! 何それ。何その危ういセット。その、何とかセットの冠は、主食だけが名乗っていいやつだよ? ポップコーンセット! 吹けば飛びそうなセット。
それくらいフワフワしたポップコーンセットを買ったんですけど、店員にポップコーンの味を聞かれまして、「塩味で」と言ったところ、塩味のポップコーンとコーラが出てきまして、お金を払いまして、館内に入って、フシャフシャとポップコーンを頬張っていたのですが、何かおかしい。おかしい。おかしいです。
ポップコーンの味は指定したけど、飲み物を指定した記憶が無い。
いや、俺が飲みたいのはコーラだったので、合ってるんだけど、でも、俺普段コーラ飲まないんですよ。でも、今日だけ、コーラにしよって思ってたの。1年ぶりくらいに飲んでもいいかなあ、みたいな感じでメニューを眺めてた。だから、合ってる。何それ。なんで分かったの?
で、いろいろ考えた結果、結論として、店員がエスパーだった、というところに落ち着きました。店員はなんとエスパーで、俺の思考を読み取ることができたのです!
や、まあ、これの反論として、ポップコーンの味はしっかりと店員に尋ねられているじゃないか、と。もしエスパーだったのなら、ポップコーンの味も当てられるのではないか。
これはねえ。多分、思いの力の違いだと思うわけ。
俺は、メニューを見て、あ、久しぶりにコーラ飲みたい! って思ってたから、その思いは簡単に伝わった。
読み取りやすかったと思う。エスパー1年生でも読み取れる、分かりやすい問題。教科書の例題みたいなやつだ。ほっぺの赤い男の子が、「コーラが飲みたいなあ」っていう吹き出しで。
一方、ポップコーンに関しては、なんだろ、ポップコーンなんかそもそも食べたくないので、無なの。無。ポップコーンは無。多分、俺の心を覗いた瞬間、どこまでも無すぎて背筋が凍ったと思う。
ポップコーンがビニール袋の中で1/3くらいこぼれてたのは、多分その震えから来てると思う。
ただまあお腹はすいてるので、ポップコーン食べ始めたら食べ始めたでこう止まらないわけで、映画始まる前にポップコーンは本当に無となり、映画はそんなに面白くなかった。
まあ、それはいいんだけど、そう。エスパー店員。オーダーの細部を聞かないエスパー的な店員の存在にはうすうす気づいていて。多くの人は心当たりがあると思う。
まあ恐らく、現場のシステム最適化が叫ばれる昨今、オーダーの時間短縮を狙って、エスパー高等学校からの推薦枠で入社された方々だと思うんだけど。
この前も、嫁と定食屋へ行ったとき、いらっしゃいました。何も聞かなかったのに、さばみそ定食を俺の前に、いろどり定食を嫁の前に置いた。
お、おお。合ってるけども。合ってるけどなんか腹立つ。なんかこういうことされると、逆のこと言いたくなる。「いや、俺がいろどり定食なんすけど」って言いたくなる。ものすごく言いたい。だって、しゃくじゃない? 聞かれなかったのに間違えないなんて!
でも、もしウソで文句を言ったとしても、それすらもエスパーに伝わるわけで、口では「申し訳ございませんでした」と言いながら、「ああ、悲しい人なんだな……」と。
それも嫌なので、まだ出来ずにいる。
あの、ポップコーン食べるじゃないですか。映画館のポップコーンてお値段もポップしてるんで、非常に買いたくないんですけど、まあでも他に買うものもないですし、という消去法でポップコーンになる。あそこにいなり寿司が250円であったら完全にそっち買うと思う。俺いなり寿司そんなに好きでもないけど、でもいなり寿司買うと思う。
あとまあ飲み物も買うとなると、ポップコーンセットみたいなセットになって売ってるわけです。ポップコーンセット! 何それ。何その危ういセット。その、何とかセットの冠は、主食だけが名乗っていいやつだよ? ポップコーンセット! 吹けば飛びそうなセット。
それくらいフワフワしたポップコーンセットを買ったんですけど、店員にポップコーンの味を聞かれまして、「塩味で」と言ったところ、塩味のポップコーンとコーラが出てきまして、お金を払いまして、館内に入って、フシャフシャとポップコーンを頬張っていたのですが、何かおかしい。おかしい。おかしいです。
ポップコーンの味は指定したけど、飲み物を指定した記憶が無い。
いや、俺が飲みたいのはコーラだったので、合ってるんだけど、でも、俺普段コーラ飲まないんですよ。でも、今日だけ、コーラにしよって思ってたの。1年ぶりくらいに飲んでもいいかなあ、みたいな感じでメニューを眺めてた。だから、合ってる。何それ。なんで分かったの?
で、いろいろ考えた結果、結論として、店員がエスパーだった、というところに落ち着きました。店員はなんとエスパーで、俺の思考を読み取ることができたのです!
や、まあ、これの反論として、ポップコーンの味はしっかりと店員に尋ねられているじゃないか、と。もしエスパーだったのなら、ポップコーンの味も当てられるのではないか。
これはねえ。多分、思いの力の違いだと思うわけ。
俺は、メニューを見て、あ、久しぶりにコーラ飲みたい! って思ってたから、その思いは簡単に伝わった。
読み取りやすかったと思う。エスパー1年生でも読み取れる、分かりやすい問題。教科書の例題みたいなやつだ。ほっぺの赤い男の子が、「コーラが飲みたいなあ」っていう吹き出しで。
一方、ポップコーンに関しては、なんだろ、ポップコーンなんかそもそも食べたくないので、無なの。無。ポップコーンは無。多分、俺の心を覗いた瞬間、どこまでも無すぎて背筋が凍ったと思う。
ポップコーンがビニール袋の中で1/3くらいこぼれてたのは、多分その震えから来てると思う。
ただまあお腹はすいてるので、ポップコーン食べ始めたら食べ始めたでこう止まらないわけで、映画始まる前にポップコーンは本当に無となり、映画はそんなに面白くなかった。
まあ、それはいいんだけど、そう。エスパー店員。オーダーの細部を聞かないエスパー的な店員の存在にはうすうす気づいていて。多くの人は心当たりがあると思う。
まあ恐らく、現場のシステム最適化が叫ばれる昨今、オーダーの時間短縮を狙って、エスパー高等学校からの推薦枠で入社された方々だと思うんだけど。
この前も、嫁と定食屋へ行ったとき、いらっしゃいました。何も聞かなかったのに、さばみそ定食を俺の前に、いろどり定食を嫁の前に置いた。
お、おお。合ってるけども。合ってるけどなんか腹立つ。なんかこういうことされると、逆のこと言いたくなる。「いや、俺がいろどり定食なんすけど」って言いたくなる。ものすごく言いたい。だって、しゃくじゃない? 聞かれなかったのに間違えないなんて!
でも、もしウソで文句を言ったとしても、それすらもエスパーに伝わるわけで、口では「申し訳ございませんでした」と言いながら、「ああ、悲しい人なんだな……」と。
それも嫌なので、まだ出来ずにいる。